人間科学科

Department of Human Sciences

【人間科学科】新田ゼミ(専門ゼミナール)での兵庫県明舞団地 視察旅行記

2023.02.09

お知らせ
高齢者福祉をテーマとして地域でのフィールドワークを積極的に行っている新田ゼミでは、今年度(専門ゼミAB)と来年度(専門ゼミC)の主題である「少子高齢化する大規模公営団地の現状と活性化」に向け、2023年2月1日-2日、その先進事例である兵庫県明石舞子団地を訪れました。
明舞センター前の県道を挟んで左側が明石市、右側が神戸市垂水区

明舞センター前の県道を挟んで左側が明石市、右側が神戸市垂水区

数日前の大雪や荒天によるわたしたちの不安をよそに、当日は快晴の新千歳空港から神戸空港に定時に到着。電車を乗り継いで団地内の諸活動の拠点である「明舞センター」に移動し、兵庫県まちづくり部住宅政策課の職員の方々より、明舞団地再生の取組について講義を受けました。なお、明石舞子団地は兵庫県明石市と神戸市の二市にまたがる団地であり、団地の造成や開発にあたっては兵庫県が政策的に大きくかかわっています。

兵庫県住宅供給公社「アメニティコート明舞」より明石海峡大橋と淡路島を臨む

兵庫県住宅供給公社「アメニティコート明舞」より明石海峡大橋と淡路島を臨む

明舞サポーター会議の代表理事に説明を受ける

明舞サポーター会議の代表理事に説明を受ける

その後、住宅供給公社の「アメニティコート明舞」15階より明石海峡大橋と明舞団地全体を眺望した後、徒歩にて団地内を移動、県営住宅で学生入居事業を行っている「学生シェアハウス」でのヒアリングを行いました。自治会の会長さんと、団地に入居している神戸市外国語大学の学生2名に、地域の様子や県営住宅の自治会活動の現状、学生居住や大学との連携に関してお話を伺いました。同じ3年生ということもあり、学生たちはすぐに馴染んで会話を交わしていました。
終了後はバスにて舞子駅まで移動し、シーサイドホテル舞子ビラ神戸泊。「全国旅行支援」の延長により予算より安く素敵なホテルに泊まれてラッキーでした!
2日目も前日同様「明舞センター」にて、団地での食を通した居場所づくりと交流活動を実践している「NPOひまわり会」の代表理事による活動報告や、「明舞サポーター会議」代表理事による「サポーター会議」の活動実績についての説明を受けました。それぞれの立場で団地を住みよくするために実践されている方々の熱い思いに触れることができました。


団地内を散策。あたりまえだけど雪がないし寒くない!

団地内を散策。あたりまえだけど雪がないし寒くない!

その後10時半より、新田ゼミ生によるもみじ台団地の紹介とゼミでの活動報告を、写真を交えて行いました。
お昼には「ひまわり会」が提供している「ふれあい食事処」のランチをいただいた後、松が丘コミュニティ交流ゾーンや団地内の中学校跡地などを徒歩にて散策しながら、明舞団地を後にしました。
UR明石舞子団地A1棟の前で記念撮影

UR明石舞子団地A1棟の前で記念撮影

札幌市厚別区もみじ台地区と同時期に同じような経緯で一斉開発された明石舞子団地の再生に向けた取り組みは、2004年の「まちびらき40周年」を皮切りに、既存の住民組織を基礎として設立されたNPO法人を中心としさまざまな形で行われてきました。
団地の景色や空気をバスや徒歩で体感しながら、その変遷や具体的な課題について県職員から直接説明を受け、さらに長年にわたりまちづくりに関わってきた住民代表や、学生を受け入れている県営住宅地区の自治会長ならびに居住学生にも話を聞けたことで、もみじ台だけを見ていては分からない気づきや発見が多くありました。
今回の視察の成果は、もみじ台地区との比較検討を踏まえて次年度の「専門ゼミC」で報告書にまとめ、もみじ台の方々に向けた報告会も実施してフィードバックしたいと考えています。
  • 発行日: 2023.02.09