人間科学科特任講師の大塚宜明が代表を務める置戸黒耀石原産地研究グループが、北海道常呂郡置戸町でフィールドワークを実施しました。
今回のブログでは、調査の内容を簡潔に報告します。
黒耀石の大規模原産地が所在する置戸町において人類の資源開発の様相を明らかにすべく、ゴールデンウイークにつづく第二弾として夏季長期休暇を利用し、調査に臨みました。
今回は、学外の研究者4名と本学学生3名、それに私を加えた計8名で、黒耀石と遺物を求め置戸の山中で発掘調査を行いました
8月15日から25日の10日間にわたる調査でしたが、今年は天候にも恵まれ、多くの成果をあげることができました。わずか9㎡の発掘調査区から石槍が約20点、さらに石器を作る際の破片や原石が数万点も出土しました。
出土遺物の膨大な量から、付近で採取可能な黒耀石原石を材料に縄文時代の人々が大規模な石器作りを行っていたことが読みとれます。
現在、研究室で調査資料についた土を水洗い中。今後、出土した遺物の分析作業を進めていく予定です。なお、今回の調査中には、置戸町役場や置戸タイムス、読売新聞社の方々が取材のため遺跡を訪れてくださいました。遺跡の重要性を多くの方に理解してもらえるよう、さらなる情報発信に努めていきたいと思います。
上述の取材の記事は、広報おけと9月号、置戸タイムス2017年8月24日号、読売新聞2017年9月26日朝刊に掲載されています。興味がある方はぜひお読みください。
今後も調査を継続していく予定ですので、さらなる成果にご期待ください。