2015年度の人間科学科の学科長は、文化領域の奥田統己(おくだ?おさみ)先生です。先生の研究テーマは、「アイヌ語静内方言の文法研究、アイヌ英雄叙事詩の研究」で、人間科学科では主に「口頭史口頭文芸論」、「文化動態論」を担当されています。以下は、先生から人間科学科の皆さんへのメッセージです。
人間科学科の特徴は、「社会」「福祉」「心理」「文化」「思想」という5つの領域が複合しているところにあります。ですので本学科では、社会福祉士、認定心理士、学芸員、教員などのさまざまな資格に-条件と努力しだいでは複数同時に-挑戦することができます。しかし本学科の特徴は、単に「さまざまなことが学べる」「たくさんの資格が取れる」という点にあるのではありません。人間は一人一人がさまざまな個性を持ち、違うことを感じ考え、それを異なったかたちで表現します。そうした人間の多様性に向き合うために、自分の視野を広げまた自分とは違う多様な関心をもって学ぶ仲間と接するのが、人間科学科の教育のねらいの一つなのです。
2015年度は、1年生の必修科目「人間科学基礎論」が「多様性」を講義のテーマそのものとしています。本学科に入学してくる学生諸君の多様な個性と本学科のスタッフの多様な専門性がぶつかりあうことで、ともにこの大きなテーマに取り組んでいきたいと考えています。