第2回オープンキャンパスの人間科学科ミニ講義では、「老いの意味の再検討」というタイトルで、高齢者福祉論を担当している新田先生が、普段の生活ではあまり考えることのない「老い」の経験や社会のなかでの「高齢者」の位置づけについてお話ししました。「高齢者」といっても、線引きはあいまいであることや、生きていくうえで避けがたい「老い」がどのように経験されるのか、からだと人間(社会)関係の両面から確認しました。そのうえで、かつては権威や幸せの象徴でもあった「長寿」が、「なるべく遠ざけたいもの」であったり「社会的負担」と認識されるようになったのはどうしてか、どのようにすればそのような見方を超えられるのかについて提起しました。