心の手帳 75号(2025年2月)

心の手帳75
春の雪
雪がとけ、やっと春かと思ったら雪がつもりというのを繰り返す季節になりましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
ところで2月は俳句の世界では「春」だそうです。また、現在のような立春を過ぎて降る雪を「春の雪」というそうです。他にも「淡雪」、「斑雪」、「雪の果て」など、春の季語には「雪」が入る季語が多くあるようです。皆様も体調に気をつけながら「雪」を楽しんでください。
 

通勤の変化と適応

宮﨑 友香(心理臨床センター研究員?本学教授)
昨年9月より,JR通勤になりました。社会人としての人生は,仕事の時間が大半を占め,中でも通勤時間は1日2時間かかる,人生としても重要な時間と考えます。それまでの私は,車の運転が大好きで,車内は自分の第3の部屋で,部屋ごと景色やスピードの緩急をつけながら能動的に移動できる車通勤をこよなく愛し,1日のストレス発散でもある,貴重な時を過ごしてきました。新札幌キャンパスに移転する際に,駐車場に駐車可能な台数が限られる関係で,通勤は公共交通機関となる話が浮上し,その年の年賀状には「車通勤ができなくなるかもしれません」とまで書くくらい,大きな出来事でした。最終的に,車通勤が認められることになりましたが,昨年急に車を手放すことになり,社会人になってほぼ初めて,公共交通機関による通勤になったのです。
ところが,JR通勤に変わり,ほどなく私は「乗り鉄」だったことを思い出しました。地元は鉄道が普及しておらず,通学は徒歩かバスでしたが,たまに札幌に家族で遊びに来る機会があり,その時に乗る特急の心地よいイメージが,私の鉄道に対する原風景です。社会人になってからも,半年ほどでしたが,特急と普通列車を乗り継いで,1日5時間かけて通勤していた頃があり,その時はさすがにいつも身体がガタンゴトン…ガタンゴトン…と揺れている感覚になり大変でしたが,それでも毎日が旅のようで,鉄道通勤が楽しみでした。今の通勤は,乗客が多い路線で,朝は立っていること,手荷物が多いことが難点です。ですが,ガタンゴトン…と心地よく揺れながら,タラタラタララン?「イランカラプテ(アイヌ語で「こんにちは」の意味)。今日も,JR北海道をご利用下さいまして,ありがとうございます。」と落ち着いた美声による車内放送がかかり,景色と車内温度に札幌の四季を感じながら,受動的な移動で始まる朝も,なんとも味わい深いものです。近年の通勤通学では,音楽を聴いたりスマホを操作したりする方が多いですが,臨床心理学では五感や身体の感覚への気づきを鍛えることの大切さが分かっています。皆さんも,時には電子機器から離れて,鉄道に乗ること自体を味わい,その素晴らしさを体験してみませんか?
 

実習生(大学院生)のつぶやき

去年の夏、何気なく見ていたSNSで編み物が流行っていると知り、百均で材料を揃えてコースターを編んでみました。最初は正方形に編みたいのに扇形になるなど上手くいかなかったのですが、友人や先輩が「すごいね」と言ってくれることが嬉しくて、今日まで続けています。
編むことに慣れてきた頃、友人から「帽子を編んでほしい」と言われ、白い帽子を編んでプレゼントしました。友人はとても喜んでくれて、それを見てとても嬉しい気持ちになりました。そんなこともあってすっかり編み物にハマり、今年はもっと時間をかけて大きな作品に挑戦しようと思っています。皆様の今年、挑戦してみたいことはなんでしょうか?                                                 (R.S)